自己破産とは何か？メリット・デメリットを解説

自己破産とは何か？メリット・デメリットを解説

自己破産とは

-自己破産とは-

自己破産とは、返済不能に陥った債務者が、裁判所に申し立てて免責を受ける手続きのことです。 債務が免除された後は、原則として借金返済義務はなくなります。ただし、所得や資産がある場合は、一定額を返済する必要があります。自己破産は、多額の負債を抱え、返済が困難になった場合に、最終的な手段として検討されます。

自己破産の手続き

-自己破産の手続き-

自己破産を申し立てるには、管轄の地方裁判所に申立書を提出する必要があります。申立書には、負債の状況や財産の目録などを記載します。裁判所が申立を受理すると、破産管財人が選任され、資産や負債の管理を行います。

破産手続中は、債権者に対する弁済が原則として停止されます。ただし、住宅ローンや自動車ローンなど、担保付きの債務は例外です。また、破産管財人が債権者会議を開催し、債権者の意見を聴取したり、財産の処分について検討したりします。

最終的には、免責許可の決定が下され、残った債務が免除されます。免責許可を得るためには、一定の要件を満たす必要があります。例えば、真面目に返済する意思があったことや、免責不許可事由に該当しないことなどです。

自己破産のメリット

-自己破産のメリット-

自己破産は借金を大幅に減免できる手段ですが、メリットもいくつかあります。まず、借金の返済義務から解放されるため、経済的な重荷が一気に軽くなります。また、借金の督促や取り立てから逃れ、精神的なプレッシャーから解放されることもできます。さらに、自己破産中は財産が差し押さえられずに保護されるため、生活に必要な財産を維持することが可能です。

自己破産のデメリット

自己破産のデメリットは、大きく3つあります。1つ目は、官報に破産したことが公告され、5年間は信用情報機関に破産の記録が残るため、住宅ローンやクレジットカードの利用が困難になることです。2つ目は、自己破産手続きには費用がかかることであり、弁護士費用や裁判所への申立手数料などで数十万円が必要になります。3つ目は、自己破産後の就職や転職が不利になる場合があることです。特に金融機関や公務員などの公的な職種では、破産の経歴を理由に採用が見送られる可能性があります。

自己破産後の生活

自己破産後の生活は、経済的に再出発を図ることになります。債務はなくなりますが、社会的な制約や信用情報への影響が残るため、新たな生活を築くには工夫が必要です。自己破産後の収入は債権者に分配されることはありませんが、生活費を捻出するためには、安定した収入源を確保することが重要です。また、住宅の確保も課題となります。自己破綻者の場合、賃貸契約の審査通過が難しくなるため、親族や友人の協力を得たり、公営住宅を申請するなどの対策が必要になる場合があります。さらに、自己破産の信用情報が数年間にわたり記録されるため、クレジットカードの作成やローンの借り入れが困難になる可能性もあります。これらの制限を踏まえ、新たな生活基盤を築くため、経済管理能力の向上や信用回復に向けた努力、周囲のサポートが不可欠となります。